2008年05月30日

強姦:特急内で暴行、36歳容疑者を再逮捕 乗客沈黙、すごまれ通報できず

強姦:特急内で暴行、36歳容疑者を再逮捕 乗客沈黙、すごまれ通報できず

 ◇JR北陸線・昨年8月に

 大阪府警淀川署は21日、JR北陸線の富山発大阪行きの特急「サンダーバード」の
車内で昨年8月、大阪市内の会社員の女性(当時21歳)に暴行したとして、滋賀県湖南
市石部南、解体工、植園貴光被告(36)を強姦(ごうかん)容疑で再逮捕した。
当時、同じ車両には約40人の乗客がおり、一部の乗客は異変に気付いたものの、植園容
疑者にすごまれ、制止できなかったという。植園容疑者は、昨年12月にも同様に車内や
駅構内で女性に暴行したとして今年1月、滋賀県警に逮捕され、強姦罪などで現在公判中。

 調べでは、植園容疑者は、昨年8月3日午後9時20分ごろ、福井駅を出発した直後に、
6両目の前方から2、3列目にいた女性の隣に座り、「逃げると殺す」「ストーカーして
一生付きまとってやる」などと脅し、繰り返し女性の下半身を触るなどしたという。
さらに、京都駅出発後の午後10時半ごろから約30分間にわたり、車内のトイレに連れ
込み、暴行した疑い。女性は車両前方のトイレに連れて行かれる途中、声を上げられず泣
いていたが、付近の乗客は植園容疑者に「何をジロジロ見ているんだ」などと怒鳴られ、
車掌に通報もできなかったという。

 植園容疑者は昨年12月21日、JR湖西線の普通電車内で女性(同27歳)に暴行し、
さらに大津市のJR雄琴駅で電車を降り、同駅のトイレに女子大学生(同20歳)を連れ
込み、暴行したとされる。

 JR西日本によると、同社の大半の車両には連結部付近に通報ブザーをつけているほか、
トイレにも体調悪化などに備えたブザーを設置。いずれも車掌に連絡が届くようになって
いる。また、特急など停車駅間が長い列車の場合、車掌の車内巡回を励行しているという。
同社広報部は「引き続き車掌の見回りなどを強化し、乗客の安全確保、防犯対策に努めて
いきたい。事件を目撃したら通報ブザーを活用してほしい」と話している。【鵜塚健】

毎日新聞 2007年4月22日 東京朝刊


社説:特急車内強姦 見て見ぬふりを決め込むな

 乗客が居合わせた車両の中で、一人で座っていた若い女性がわいせつ行為をされ、さら
に車内のトイレに連れ込まれて暴行されるという事件が起きた。強姦(ごうかん)容疑で
再逮捕された男の蛮行に強い憤りを覚えるのはもちろんだが、それ以上に、このような事
件がやすやすと起きてしまった土壌に背筋が凍る。

 事件は昨年8月3日夜、JR北陸線の富山発大阪行き特急「サンダーバード」車内で起
きた。6両目の前方から2、3列目にいた女性(21)の隣に男が座り、「逃げると殺す」
などと脅しながらわいせつ行為を繰り返した。さらに車内のトイレに連れ込み、30分に
わたって暴行した。

 この車両には約40人が乗っていた。恐怖で助けを求められないまま、泣きながらトイ
レに連れて行かれる女性に気づいた乗客もいたが、男に「何をジロジロ見ているんだ」な
どとすごまれ、そのまま見過ごしたという。

 怒りの中で、いくつもの「なぜ?」が浮かんでくる。異常に気付いた乗客はなぜ犯行を
制止しなかったのか。すごまれて怖かったのなら、なぜ、他の客と協力しようとしなかっ
たのだろう。それが無理なら、なぜ、せめて車掌に通報する行動を取れなかったのか。立
ち上がるのすら怖かったのなら、携帯電話で110番通報する手もあったはずではないか。

 見知らぬ者同士がたまたま乗り合わせた夜9時過ぎの特急内とはいえ、そうした知恵が
浮かばなかったのだろうか。

 学校でのいじめや家庭内の児童虐待では、加害者の周りに、見て見ぬふりを決め込む
無言の加担者たちがいる。それが有形無形の暴力をより一層はびこらせ、この社会を住み
にくく、薄ら寒いものにしている。

 電車内で痴漢を止めようとした乗客が孤立無援になったりするケースはあるが、1時間
半以上にわたって犯行が執拗(しつよう)に繰り返される状況はあまりに異常だ。
「自分とは関係ない」「面倒だから黙っておこう」という意識の横行が結果として事件を
許してしまったのではないのか。

 JR西日本の大半の車両には連結部付近とトイレ内にブザーが設置されている。
同社広報部は「車掌の車内見回りを強化し、乗客の安全確保に努めていきたい。事件を目
撃したら通報ブザーを活用してほしい」としている。だが、そもそもブザーの存在がどれ
だけ知られていたのか疑問だ。

 この事件をしっかり検証した上でさらなる防犯対策を講じるとともに、得られた教訓を
鉄道各社はじめ社会全体のものにするよう同社に求めたい。

 むろんそうした対策も、見て見ぬふりを決め込む土壌では大きな効果は期待できない。
男はその後も同様の性的暴行を繰り返していた。車内の沈黙がさらに多くの被害者を生ん
だわけである。

 私たちはいつ「その乗客」にならないとも限らない。犯罪を防ぐのはほかならぬ自分自
身だということを一人一人が肝に銘じたい。

毎日新聞 2007年4月24日 0時09分



(コメント)
はは・・事件の起きた車内はインターネットと似た状態になったわけですね。
別に白馬の騎士になって女性を救出しろという話ではないのですがね。
通報ぐらいできるでしょう・・頭を使いましょうよ〜〜〜!頭を〜〜〜!
posted by 弱者 at 16:09| ニュース等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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