2008年05月28日

ネット名誉棄損:個人には「限定的」 東京地裁が新判断、男性に無罪

ネット名誉棄損:個人には「限定的」 東京地裁が新判断、男性に無罪

 ラーメンチェーン経営会社を中傷する文章をインターネットのホームページ(HP)に
掲載したとして、名誉棄損罪に問われた東京都の会社員、橋爪研吾被告(36)に対し、
東京地裁は29日、無罪(求刑・罰金30万円)を言い渡した。波床(はとこ)昌則裁判
長はネット上の文章が名誉棄損罪となる場合を限定的にとらえる新たな基準を示し「被告
はネットの個人利用者として求められる水準の調査をしており、罪には問えない」と述べた。

 判決は、ネット上の表現で個人が名誉棄損に問われるのは「内容が真実でないと知りな
がら発信したか、利用者に要求される水準を満たす調査をせず、真実かどうか確かめない
で発信した場合」との基準を示し、マスコミの報道や出版の場合より有罪のハードルを高
く設定した。理由として(1)マスコミと個人の関係とは異なり、ネット利用者は対等の
地位で言論を応酬しあえる(2)個人利用者がネットに発信した情報の信頼性は低いと受
け止められている−−などとネットの特性を挙げた。

 橋爪被告は02年10〜11月、HPに「経営会社はカルト団体が母体」などと記載し
たとして在宅起訴されたが、判決は「記載は公益目的で、被告は会社登記簿や雑誌を資料
にして関係者とメールをやり取りするなど情報収集した。被告は記載内容を真実と誤信し
ていた」とした。【銭場裕司】

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 ■解説

 ◇免責範囲の差、なお議論必要

 29日の東京地裁判決は、急速に進むネット社会に司法が対応したものと言え、幅広い
議論を呼びそうだ。

 名誉棄損罪が免責されるには(1)公益目的がある(2)真実性がある(3)真実と信
じる相当な理由がある−−などの要件がある。真実でなくても(3)の真実相当性が認め
られれば、罪には問われない。従来は、十分な裏付け取材を行うなどの根拠がなければ(3)
は認められなかったが、判決は、確実な根拠がなくても個人利用者なりの調査をしていれ
ば満たすとし、免責範囲を広げた。

 新基準の効果について、判決は「ネット上の表現行為が萎縮(いしゅく)する事態が生
じず、情報や思想の自由な流通が確保される」と言及した。園田寿・甲南大学法科大学院
教授(刑法)は「個人と組織が同じように発言できるネットの特性を無視して国が法律を
振りかざすべきではなく、判決は画期的だ」と評価しつつ「個人と組織で証明のハードル
の差を付けるには議論が必要だ」とも指摘する。

 判決が曲解されて悪質な掲載を助長する心配もある。ただ、今回の事件でも民事訴訟で
は賠償命令が確定している。民事上の責任が生じる可能性はあり、十分な根拠のない中傷
が許されないことには変わりがない。【銭場裕司】

毎日新聞 2008年3月1日 東京朝刊


ネット書き込みで名誉棄損、無罪の男性


(コメント)
>確実な根拠がなくても個人利用者なりの調査をしていれば満たすとし、
>免責範囲を広げた。

なるほど・・そうきましたか。
とりあえず、調査したという形をとっていれば何しても許されるという
新たな誹謗中傷 名誉毀損の新手の手口が開発されたことになる。
訴えられれば、テキトーに、「真実と誤認していた」とでも言っておけば
全てがチャラになる。

調査 告発の名目で、企業や個人等に嫌がらせや、総会屋紛いの恫喝が
し易くなり、ネットの闇社会の住人にとって懐が暖かくなる判決では
ないだろうか。

弁護人があの2ちゃん系の大物弁護士、紀藤正樹氏か・・・
・・ってことは・・この橋爪研吾被告は2ちゃんねるの運営か
なにかか?
そうでもなければ、これだけの大物弁護士が一人のブロガー
のために出張ってくる理由は無い。
posted by 弱者 at 23:12| ニュース等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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