2011年02月21日

不滅の「出会い系」手口巧妙に 500万通送信の実態

不滅の「出会い系」手口巧妙に 500万通送信の実態

一変。捜査員たちが次々と室内に入ってきた。

 この日、京都府警などは約110人態勢で都内の同社事務所など15カ所を家宅捜索。パソコン、ハードディスクなど約800点を押収した。

 主犯格である社長の岩田敏雄被告(36)と役員の広田伸弘被告(38)は、抵抗するそぶりを見せずに、自宅から捜査員に囲まれて出てきた。突然の“来客”に驚く様子もなく、生気のないうつろな目で集まった報道陣を見渡した。「いつか捕まることもあると思っていたのだろう。悪いことをしていたという『覚悟』のようなものが絶えずあったのかも」と捜査員は振り返る。

 捜査関係者によると、岩田被告らは出会い系サイトを紹介する広告・宣伝メールを、送信元アドレスを偽って一度に約500万通も無差別送信。女性をかたり「一度会って」などと誘う内容で、アドレスが記載されていた。岩田被告らは、インターネット上のメールアドレスを集めるソフトを入手し、集めたアドレスに無差別に送りつけていたという。

 ■すべてがきっちりと…

 業務を円滑に進めるために、7人の役割は明確に分けられていた。業務全般の管理などを岩田被告、広田被告が行い、別の社員はサイトの管理やサイトへ誘導するメール文の作成を担当。また、同社と直接的に関係はなかったが、共謀していたとして逮捕された別会社の役員の男(31)は、メールを送信するシステムを提供していた。

 社員だけでなく、アルバイト教育も充実していた。

 「顧客が逃げないよう、脅迫はやめてください」。同社の事務室のホワイトボードには、サクラのアルバイト向けの注意書きがあった。ほかに「2000万円目標」という文字も。

 サクラのアルバイトとして雇われていたのは、20歳代の男女約30人。時給は約1200円だったという。

 「犯罪の計画、サイト運営だけでなく、会社の人間関係の細部にわたるまで綿密に作られていた。何もかもが怖いくらい、きっちりとされている印象だった」と捜査関係者は明かす。

 こうして同社は3つの出会い系サイトを運営。システムはいずれもポイント制で、入会時に150ポイントの無料サービスはあるが、以後のポイントを販売して利益を得ていた。利用者は、写真を見たければ20ポイント、電話をしたければ50ポイントなど、決められたポイントを支払っていた。同社のサイトのひとつ「和み庵」では、平成21年2月〜22年12月の登録者数は、男性約9万9千人、女性約1500人にのぼったという。

 ■「完全犯罪」の自信と“おびえ”

 犯行の中心を担ったとされる岩田被告と広田被告は、他の出会い系サイト運営会社でサクラのアルバイトなどをしていて、約8年前に出会った。「出会い系のノウハウを学ぶたびに、自分たちの力で金もうけをしたいと思うようになったようだ」と捜査関係者。そして2人で「UNIVERSAL FREAKS」を立ち上げる。

 20年6月に法人登記。捜査の手から逃れるため、フィリピン、中国、タイ、バングラデシュ、韓国の5カ国の海外サーバーを利用していた。捜査関係者は「経験値が豊富でないとできない技術。彼らにとっては“完全犯罪”のつもりだったのだろう。『絶対に捕まらない』と踏んでいたはず」と話す。

 しかし一方、「法を犯していることを理解し、警察の影におびえているそぶりもかいま見える」(捜査関係者)という。警察への対策についてのミーティングも時折行い、総務省が、いつ自分たちのサイトをチェックしたかなどを分析することもあったそうだ。

 「もう二度としない」「きちんとした仕事をして一生懸命働きたい」。逮捕された7人は、すぐに容疑を認め、次々と反省の言葉を口にしたという。

 ■不滅の「出会い系」

 携帯電話を初めて使う子供たちや高齢者の携帯メールにも、わいせつな画像が突然送られてくる現状は、年々悪化している。「同じ業者でも送信元アドレスを巧みに変化させて送信してくるので、全くブロックができない。携帯電話という個人の世界なので、保護者が異変に気づきにくい悪質な面がある」(サイバー犯罪に詳しい甲南大学法科大学院の園田寿教授)

 野放し状況にあった出会い系サイトの迷惑メールを規制する目的で、特定電子メール送信適正化法が施行されたのは平成14年。罰則規定がなかったため大きな効果はなく、17年には最高100万円の罰金など、罰則規定が設けられた。

 しかし、受信拒否の連絡があった場合のみに送信を禁止する「オプトアウト方式」だったため、効果は大きくなく、20年には、事前に同意した相手以外の送信を禁止する「オプトイン方式」が導入され、罰金額の上限が3千万円に引き上げられた。これは一定の効果があったが、それでも、迷惑メールが海外のサーバーを経由して送信されるなど、手口は巧妙化の一途をたどっている。

 日本データ通信協会(東京)によると、同協会に寄せられる迷惑メールの相談の約7割は、現在も出会い系サイトの勧誘に関すること。相談件数は今も増えており、多い時は1カ月間に500件にのぼるという。一方、今回摘発された運営会社から送られた迷惑メールは、総務省には20万件以上もの苦情が寄せられていたという。

 今回摘発された業者のサイトに登録すると、1日に数十件もの迷惑メールが送られてきたという。それだけに、巧妙な手口の業者を摘発した京都府警などの捜査技術は、専門家からも高い評価を得ている。しかしそれでも、今も、どこかのビルの一室から、迷惑メールが無差別に日夜問わず送られているのが現状だ。

 「悪質な迷惑メールが子供たちの携帯電話にも送りつけられている。こうした状況から子供たちを守らなければならない」。京都府警の捜査関係者は力を込めた。


(コメント)
「きっちりと仕事をこなす」それが人殺しだろうが、振り込め詐欺
だろうが「職人精神」「プロ魂」といった美学を、利用したい人間に
植え込めばあら不思議。仕事熱心で真面目な犯罪共謀者に変身。
社員にプロ意識を持たせてしまえば、それがどんな悪行であっても
それを遂行しようと必死に頑張ってしまうという、人の心理を上手く
利用したものが、こうした犯罪組織の特徴かと私は考えます。
この反2ちゃんねる活動を行っていると、こうした逮捕された人と
同様の気質を持つ連中をよくネット上で相手にすることが多いので、
なんとなく雰囲気で分かります。
また、厳しく職人教育を施せば、ゆっくりと自分の今の行いについて
考える余裕を無くさせるという狙いもあるのでしょう。
他の記事や映像による報道を見る限り、逮捕されたメンバーも、逮捕も
覚悟のうえでした・・といった感じです。

私がよく敵対視し、大勢のメディアや政界関係者が、お友達にしたがって
いる、2ちゃんねるファミリーとは、こうしたメンタリティを有した人
が集まり、そして形成された全国ネットワークなんです。
彼等に、自分が人として恥ずべきことをしているという実感する心の
余裕なんてないでしょう。
ただ、ひたすらに、きっちりと自分の仕事をこなそうとする的外れな
職人魂しかありません。(ある意味、宗教団体)
だから、2ちゃんねるファミリーはヤバい連中なんです。
posted by 弱者 at 00:11| ニュース等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。